1.壱岐島の誕生前
今から 約3600万年前、まだ日本列島はユーラシア大陸から分離しておらず大陸の一部でした。 しかし壱岐・対馬を含む九州の一部は、図1のように大陸の大きな入江となって、海の底になっていたのです。 そこへ大陸や後に日本列島となる場所から、長い時をかけてゆっくりと砂や泥が流れ込み 勝本層がつくられたのです。 ▼続きを読む その期間は、約3600万年前から約1650万年前に及ぶともいわれる永い時間をかけて、壱岐島の土台とも言うべき勝本層が形成されていきました。 「壱岐島の成り立ちと自然」より
2.壱岐の土台石(常時案内可能)
時代はハッキリとしていませんが、約1650万年前から以後の激しい地殻変動で勝本層が持ち上げられて陸地となり、島が出現しました。 (諸説あり) つまり壱岐島の誕生と言う訳です。勝本層は壱岐で一番古い地層 だとされ、色の濃いこの岩脈は勝本層の深層部 にあたるので、特別に壱岐の土台石 と呼ばれています。 ▼続きを読む 勝本層は砂岩と頁岩の互層構造で、勝本湾一帯では図2-Dに示すように、上層部では黄褐色の砂岩層が厚みを増しますが、深層部に当たる壱岐の土台石では図2-Bに見られるように、頁岩が圧倒的い多くなり、灰色になっています。 この勝本層は 、砂である砂岩と泥である頁岩では堆積する時間に差が有りますが、平均で1センチメートル積もるのに約100年かかると言われ、1メートル積もるには1万年かかります。 ですから壱岐の土台石は、頂上部迄50メートルぐらいあり、この高さだけで50万年と言う気の遠くなる時を刻んでいることになるのです。
*泥岩と頁岩の違い
泥が体積したものは基本的には泥岩と言う。 泥岩と頁岩の違いは、薄く割れる性質を持つものを頁岩といい、そうでないものを泥岩と呼んでいる。 頁岩と泥岩の間に本質的な違いはないので、頁岩は泥岩の一種とする考え方もある。 勝本層の泥でできた岩は、本のページの様にペラペラと剥がれるため頁岩だといえる。
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